今までお届けしたクラシックの名曲をご紹介します

※掲載は一部です

ショパン Chopin

♪雨だれ(pf)

「24の前奏曲 op.28」の15曲目に入っているプレリュード(前奏曲)です。ショパンが恋人ジョルジュ・サンドとマヨルカ島にて療養生活を送っていた時に書かれた曲。雨音の中に幸せなメロディーが聞こえてきますが、悲しくもあり、儚く切ない感じもするのは何故でしょう・・・そして途中から雨は徐々に激しくなり暗い雲が空一面を覆います。ショパンの健康状態はあまり芳しくなく、また経済的にも苦しく、一見幸せそうに見える南の島での生活は、ただただ甘く幸せな時間だけではなかったようです。(2014年2月8日ピッコラムジーカコンサート)

 

♪別れの曲(sop.pf)

元は有名なピアノ曲(エチュード(練習曲))。作品10(12曲)、作品25(12曲)とその他に3曲書かれたショパンのエチュードは単なる「練習」のための曲に留まらず、芸術的にも優れた作品ばかりです。

今回は「別れの曲」をソプラノとピアノという珍しい編成でお届けしました。ショパンの原曲にエルンスト・マリシュカが詞をつけたものです。(2014年2月8日ピッコラムジーカコンサート)

 

 

♪革命のエチュード(pf)

この有名なエチュード(練習曲)「革命」は作品10の一番最後、12番目の曲です。

ショパンの祖国ポーランドが他国に攻められ戦争になるというので身体の弱かったショパンはパリに亡命しており、それから二度とポーランドの土地に足をつけることはありませんでした。祖国を想う気持ちは、残されたショパンの音楽からも窺い知ることができます。この「革命」エチュードも祖国への想いが激しく伝わってくるような曲です。

(ショパン遺体はパリに埋葬され、その後、遺言によりショパンの「心臓」だけはポーランドへ戻ることになりました)

 (2014年ピッコラムジーカコンサート)

 

 

 

ヘンデル Händel

♪私を泣かせてください  Lascia Ch'io Pianga

オペラ「リナルド」で歌われる大変美しいソプラノのアリア。

囚われの身となったアルミレーナが敵国の王アルガンテに求愛されるが、祖国の愛するリナルドを想い歌う。(2014年2月8日ピッコラムジーカコンサート)

 
どうか涙を流させて下さい
この残酷な運命に
自由に焦がれて溜め息ばかりついております
苦悩がこの不運の鎖を断ち切ってくれますよう
ただ憐みのために
 
 

シューベルト Schubert

♪岩の上の羊飼い(sop.cl.pf)

この曲が作曲されたのは、1828 年 10 月で、そのほぼ1ヵ月後に シューベルトは亡くなりました。死を目前にしながらもクラリネッ トを入れたり、歌詞に2人の作詞家の詩を使用したり、と新しいこ とに挑戦し続けていたことが窺えます。 谷に向かって歌いこだまが響き渡る様子。恋人が去ってしまった 孤独感。春が訪れる喜び。この3つの部分に分けられ、中間部は非 常に暗くなりますが、最後に春が訪れる喜びを歌っています。 美しいクラリネットと歌の掛け合い、コロラトゥーラ、心情の変化 の表現など非常に聴き応えのある作品です。(2014年1月26日プラチナムコンサート)

 

 

ブラームス Brahms

♪クラリネットソナタ第2番 作品120-2 (cl.pf)

晩年を迎え創作意欲を失っていたブラームスは、名クラリネット奏者 ミュールフェルトとの出会いにより創作意欲を取り戻し、立て続けにク ラリネット曲を作曲しました。この第2番はブラームスが作曲したソナ タの最後の作品となりました。 情熱的な第1番とは対照的に第2番は穏やかさに満ち溢れています。第 1楽章は美しい旋律で始まり全体的にとても愛らしく、甘い曲調です。 第2楽章は激しいピアノ伴奏で始まり中間部では親しい人を相次いで 亡くした悲しみからか、宗教的な要素が見られます。第3楽章は変奏曲 形式で抒情的な旋律が変化しながら幕を閉じます。 (2014年1月26日プラチナムコンサート)

 

 

クライスラー Kreisler

♪踊る人形(vn.pf)

ハンガリーの作曲家でピアニストのポルディーニのピアノ曲を編 曲。人形がワルツを踊る様子を可愛らしく表現しています。クライ スラーに編曲されたことにより、より多くの人に親しまれるように なりました。CM 等でもよく使用される誰もが一度は耳にした事の ある作品です。 (2013年10月26日プラチナムコンサート)

 

♪メロディー(vn.pf)

ドイツのオペラ作曲家グルックの「オルフェオとエウリディーチェ」 の中の「精霊たちの踊り」を後にクライスラーが編曲し、「メロ ディー」と改名して発表しました。この曲は、亡き妻に会うために 黄泉の国へ行った主人公が精霊と踊る妻を発見した場面で演奏 されます。美しくも哀愁を帯びた旋律が主人公の心情を表してい ます。(2013年10月26日プラチナムコンサート)

 

 

♪スペイン舞曲(vn.pf)

 ファリャ作曲のオペラ「はかなき人生」の中の結婚式で披露される踊りを

踊るときに演奏される曲。ジプシーの娘が裕福な男性に裏切られた絶望 を、スペイン風のリズムと憂いに満ちた旋律で情熱的に表現します。 

 (2013年10月26日プラチナムコンサート)

 

 

 

ドビュッシー Debussy

ドビュッシーは自分自身のサインに「フランスの作曲家 ドビュッシー」とわざわざ書くほどの愛国者であったと言われています。バッハ、ベートーヴェン、ブラームスなどとこれまで続いてきたクラシック音楽の価値観とは全く違う新しい和声の流れを取り入れ独自の世界を切り開いていきました。

印象派の画家モネらとも交流を持ち、互いに影響し合っています。

 

 

♪前奏曲集 第二巻 より「ヒースの茂る荒地」(pf.)

ドビュッシーはショパンに習って12曲から成る2つの前奏曲集を書きましたが、これらはドビュッシーの傑作として高く評価されています。

ヒースとは荒れ地に茂る野草のことです。この曲は広大な大地や自然の雄大さを連想させる大変美しい曲です。

 (2014年ピッコラムージカコンサート)

 

 

前奏曲集 第二巻 より「風変わりなラヴィーヌ将軍」(pf.)

リズムが特徴的な楽しい曲です。ユーモアたっぷり!ふざけて、わざと突然大きな音を出したり・・フッと消えたり。ドビュッシーのセンスの良さを感じさせる一曲。

(2014年ピッコラムージカコンサート)